【設計】地域交流センター(公民館)

建築

 

目次

1. 設計課題名

地域交流センター(公民館)

2. 設計主旨

少子高齢化が進む郊外の住宅地に、地域住民の多様な活動を支援し、世代間の交流を促進する公民館を計画する。 日常的な学習・文化活動の場であるとともに、災害時には地域の一時的な避難や情報拠点としての機能も考慮する。 地域の景観に配慮し、親しみやすく利用しやすい施設を目指す。

3. 敷地条件

項目 条件
所在地 長崎県佐世保市
敷地面積
地域地区 第一種住居地域
建蔽率 60%
容積率 200%
防火地域 準防火地域
その他の地域・地区 指定なし
道路 北側:幅員 の公道に 接道
東側:幅員 の私道(建築基準法第42条1項5号道路)に 接道
敷地の高低差 平坦
隣地状況 南側:戸建て住宅地、西側:月極駐車場
インフラ 上下水道:公道より引込可、都市ガス:供給エリア内
その他 特記事項なし

4. 建築計画の概要

項目 条件
構造種別 木造(在来軸組工法)
階数 地上2階建て
建築面積 建蔽率の制限内
延べ面積 程度(容積率の制限内)
最高高さ 以下
軒の高さ 以下
バリアフリー 「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」(バリアフリー法)に準拠し、車椅子使用者等が円滑に利用できるよう配慮する。特に、敷地内通路、建築物出入口、廊下、階段、便所、エレベーター等に留意する。
環境配慮 自然採光・自然通風を積極的に取り入れ、断熱性能を高めるなど、省エネルギーに配慮する。必要に応じて、太陽光発電設備の設置を検討する。
防災配慮 災害時の一時避難場所としての利用を考慮し、備蓄倉庫を設ける。必要に応じて、非常用発電設備や防災井戸の設置を検討する。

5. 要求室

1階

室名 面積 () 備考
エントランスホール 25程度 風除室、下足入、掲示板、受付カウンターを含む。開放的で明るい空間とする。
事務室 15程度 受付カウンターに隣接。給湯コーナーを含む。
多目的ホール 100程度 講演会、展示会、軽運動などに利用。天井高 以上。収納スペース(舞台、椅子、机等)を設ける。可動間仕切りで分割可能な計画も可。
調理実習室 30程度 調理台(流し台、コンロ付)4台程度。配膳・試食スペースを考慮。
会議室(小) 20程度 10名程度の会議に対応。
倉庫 8程度 清掃用具、事務用品等。
備蓄倉庫 10程度 防災用品、非常食等を保管。
便所(男) 大便器1、小便器2、手洗器
便所(女) 大便器2、手洗器
多目的便所 4程度 車椅子対応、オストメイト対応設備、ベビーシートを設ける。
機械室 3程度 空調室外機置場等(屋外でも可)
エレベーター 9人乗り程度。1階と2階を結ぶ。
階段 1階と2階を結ぶ。

2階

室名 面積 () 備考
ホール・廊下 図書コーナー、休憩スペースを兼ねることも可。
和室 30程度 (18畳) 炉を切る必要はない。床の間、押入を設ける。茶道、華道、着付け等に利用。
会議室(大) 40程度 20~30名程度の会議、サークル活動に対応。プロジェクター等使用考慮。
学習室 25程度 自習、少人数の講座等に利用。
キッズスペース 15程度 幼児・児童が安全に遊べるスペース。授乳やおむつ替えスペース隣接が望ましい。
給湯室 4程度 流し台、簡単な収納。
便所(男) 大便器1、小便器1、手洗器
便所(女) 大便器2、手洗器
倉庫 5程度 各室の備品等。

その他

  • 上記面積は内法寸法による床面積の目安であり、計画に応じて適切に設定すること。
  • 廊下、階段、便所等の面積は延べ面積に含まれる。
  • 各室の配置にあたっては、利用者の動線、管理動線、避難動線、諸室の機能・関連性を十分に考慮すること。
  • 採光、換気、遮音、プライバシーに配慮すること。

6. 構造計画

  • 木造在来軸組工法とする。
  • 建築基準法に定める構造耐力規定を遵守し、安全性を確保する。
  • 耐力壁をバランス良く配置し、水平構面(床組、小屋組)の剛性を確保する。
  • 基礎は、地盤調査結果(別途指示がない場合は、良好な地盤と仮定)に基づき、適切な形式(例:べた基礎、布基礎)を選定する。
  • 準防火地域内の木造建築物としての防火措置を講じること(外壁、軒裏、開口部等)。

7. 設備計画

  • 給排水衛生設備: 公共上下水道に接続。衛生器具の種類、個数は要求室の仕様に従う。多目的便所の設備に配慮する。給湯設備を設ける(ガスまたは電気)。雨水排水計画を適切に行う。
  • 空調換気設備: 主要な諸室(事務室、多目的ホール、会議室、和室、学習室等)には冷暖房設備を設ける。換気設備は建築基準法に基づき適切に計画する。
  • 電気設備: 各室に必要な照明、コンセントを計画する。情報コンセント(LAN)、テレビアンテナ端子等も必要に応じて設ける。避難誘導灯、非常用照明を設置する。
  • 昇降機設備: 要求室の仕様に従い、エレベーターを設置する。

8. 外構計画

  • 駐車スペース: 6台(うち1台は幅 以上の車椅子使用者用駐車スペース)を確保する。
  • 駐輪スペース: 15台程度を確保する。屋根付きが望ましい。
  • アプローチ: 北側道路および東側道路からの歩行者、車両の動線を明確にし、安全に配慮する。段差解消のためスロープを設けるなど、バリアフリーに配慮する。
  • 植栽: 敷地内に緑化スペースを設け、地域の景観に貢献するよう配慮する。
  • その他: ごみ置き場、外部水栓、施設案内板などを必要に応じて設ける。

9. 関係法令等

建築基準法、同施行令、消防法、バリアフリー法、その他関係法令・条例等を遵守すること。