【設計】地域住民のための健康づくり運動施設

建築

 

目次

1. 概要

地域住民の健康増進と交流の促進を目的とした、小規模な屋内運動施設を計画する。鉄筋コンクリート造、平屋建てとする。高齢者や車椅子使用者を含む、多様な利用者が安全かつ快適に利用できる計画とする。

2. 敷地条件

(1) 所在地:長崎県佐世保市(第一種中高層住居専用地域に隣接する、比較的平坦な敷地)
(2) 敷地面積:300㎡(間口 15m × 奥行 20m)
(3) 道路:南側が幅員6mの公道に15m接道する。
(4) 建蔽率:60%、容積率:200%
(5) 隣地境界線からの後退距離:北側、東側、西側の隣地境界線から1.0m以上離すこと。南側道路境界線からの後退距離は任意とするが、駐車スペース、駐輪スペース、アプローチ等を考慮すること。 (6) 給排水・電気:前面道路より引き込み可能とする。
(7) その他:敷地に高低差はないものとする。

3. 建築物の条件

(1) 構造・階数:鉄筋コンクリート(RC)ラーメン構造、平屋建て
(2) 延床面積:150㎡以上、200㎡以下を目安とする。
(3) 最高の高さ:10m以下とする。
(4) 要求室:
玄関・風除室: 下足入、傘立てを設ける。
受付・事務室: 受付カウンター、事務机、書類棚等を想定する。(約8㎡以上)
運動スペース:  軽いストレッチ、ヨガ、健康体操、簡単なトレーニング器具(数台)の利用を想定する。  床面積は60㎡以上とする。  利用者が安全に運動できる仕上げ(例:衝撃吸収性のある床材)とする。  自然採光・換気を十分に確保する。
更衣室: 男女各1室。(各々ロッカー、ベンチ等を設置、床面積 約8㎡以上)
便所: * 男女各1箇所(男子:大便器1、小便器1以上、女子:大便器2以上)  多機能便所(車椅子使用者対応)を1箇所設ける。
倉庫: 運動用具、清掃用具等を収納する。(約5㎡以上)
休憩コーナー: 利用者が休憩できるスペース。椅子、テーブル、自動販売機設置スペース等を考慮する。(約10㎡以上)
機械室(EPS等含む): 必要に応じて設ける。
(5) バリアフリー: 建築物移動等円滑化基準に準拠し、高齢者や障がい者等に配慮する。  敷地入口から建物入口、各室への経路は段差を設けない。  廊下幅、出入口幅等に配慮する。 多機能便所を設置する。
(6) 設備: 運動スペース、更衣室、事務室等には空調・換気設備を設ける。 給湯設備を設ける(更衣室の手洗い等)。  照明設備はLED照明等、省エネルギーに配慮する。
(7) その他:  構造耐力上主要な部分(柱、梁、床、屋根)はRC造とする。  屋根はRC陸屋根とし、適切な防水処置を行う。  外壁、内壁の仕上げは、施設の用途や機能に応じて適切に選択する。

4. 外構条件

(1) 駐車スペース:3台以上(うち1台は車椅子使用者用駐車スペースとする)
(2) 駐輪スペース:10台程度
(3) アプローチ:道路から建物玄関まで、安全で分かりやすい歩行者用通路を設ける。
(4) 植栽:敷地内に適宜設ける。
(5) その他:雨水排水に配慮する。

5. 留意事項

(1) 利用者の安全性、快適性、機能性を十分に考慮した計画とする。
(2) 避難経路、防火区画等、建築基準法及び関連法規を遵守すること。
(3) 内部空間は、利用者の動線が分かりやすく、交錯しないように配慮する。
(4) 自然採光、自然通風を積極的に取り入れ、快適で省エネルギーな施設を目指す。
(5) RC造としての構造的な合理性に配慮した架構計画とする。