建物は建築士に設計してもらえば建てれるわけではありまえん。
実はこのこと、業界人は知っていますが、世間一般的にはあまり知られていません。
まさに情報格差。
なので、知っていれば設計者やメーカーの人に
「この人知識があるから手を抜けないぞ」と思わせることができますよ。
では、確認申請とはどういうものか簡単に説明していきます。
確認申請とは?
建てようとする建築物が法律(建築基準法、都市計画法、消防法など)に適合しているか第三者(役所や民間の機関)にチェックしてもらうことです。
チェックをしてもらって法律に適合していれば、確認済証というものが発行され着工することができるのです。
つまり、この手続きを踏まない建物は建てることができないのです。
ちなみに根拠は建築基準法第6条に記載させています。
この制度があるため、建物の安全性は確保されいるのです。
確認申請の期間はどのくらいかかるのか?
規模、用途、場所、申請をする機関によって変わってきます。
・木造二階建て住宅は、チェック項目が少なく、しかも省略される項目があるので早いです。
私の経験上、申請の次の日に確認済証発行ということがありました。
・大きなものはチェック項目が多いので時間が掛かります。
申請から確認済証発行だいたい3週間から1か月は見ておいてほうがいいと思います。
小規模、大規模なものによって期間が変わってくるのはイメージつくと思います。
しかし、一番期間に係るのが、その設計者の技量です。
法律をきちんと知って、設計に反映していれば、
審査時間が短くなる→スムーズに書類が回る→結果、早くなる。
あたりまえと言えばあたりまですよね。
申請先によっても期間が変わる
確認申請は
・役所
・民間の確認検査機関
のどらかに申請することができます。
で、はっきり言ってしまうと
民間の確認検査機関に申請した方が期間は早くなります。
民間はサービスの一環でスピードを重視するからです。早い方が早く着工できスムーズに工事がすすみますよね。
だたし、その分申請料は高くなります。
(例) 木造2階建て場合
役所 2万円くらい
民間 5万円くらい
倍くらい違っています。
早く確認済証が欲しいって人は高い料金払ってでも民間に出したほうが
そのあとのスケジュールもスムーズにいくと思います。
確認申請の盲点
これ↑、木造2階建ての住宅を建てるときは、絶対に知っておくべきことです。
それは、審査が一部省略されるのです。
省略される項目で一番重要なのが、耐震性に関することです。
木造2階建てには地震や風圧力に対して安全なように、耐力壁や筋交いというものを入れます。
建築基準法でも、令46条にこのことが書いてありますが
確認申請ではこのことはチェックされません。
法律でしなくていいことになっているからです。
つまり、設計者が設計して誰もチェックしないのです。
これをいいことにきちんと設計しない倫理観のない設計者もいるのです。
実際、毎年のようにこのことに違反した設計者が資格をはく奪されています。
が、表にでてくるのは氷山の一角です。
さいごに
確認申請とはどういうものかわかっていただけましたか?
安全性を担保するための制度である一方、
木造2階建ての住宅などは、役所や民間の確認検査機関で、すべての基準に適合しているかチェックできません。設計者の責任にゆだねられています。
倫理感のある建築士ならいいですが、そうでない建築士がいるのも確かです。
自分の家がちきんと法律に適合し、安全かどうかしたいならば
第三者の建築士に設計のチェックを依頼したほうがいいと思います。